メディカルロジスティクスサイト

トップページ > 物流コラム

医薬品GDP 輸送ルートのリスク評価

2026/10/16(2026/10/06)
0
医薬品GDP
医薬品GDP 輸送ルートのリスク評価

医薬品GDPにおける「輸送ルートのリスク評価」とは、医薬品を実際に輸送する前に、出発地から目的地までの全行程(サプライチェーン全体)に潜むあらゆるリスクを洗い出し、事前に対策を講じるための体系的なプロセスのことです。

「とりあえず運んでみて、温度記録計の結果を見る」という事後確認ではなく、「このルートで輸送した場合、どこで品質が脅かされるか」を科学的に予測し、未然に防ぐことが最大の目的です。

経由地(ノード)の評価

輸送において最もリスクが高いのは、トラックから飛行機、倉庫からトラックなど、荷物が移動・留め置かれる「結節点(ノード)」です。

  • 空港の駐機場環境: 航空機への積み下ろしの際、荷物が直射日光や外気にさらされる時間はどのくらいか。

  • 一時保管場所の設備: 経由地の空港や倉庫に、指定温度帯(2〜8℃など)を維持できる専用の保冷庫や電源があるか。

  • 税関・検疫のリードタイム: 通関手続きに何日かかるか。週末や祝日を挟んだ場合、適切に保管されるか。

気候・環境リスクの評価

出発地、経由地、目的地の季節ごとの気候データを分析します。

  • 極端な温度変化: 日本の真夏(40℃近く)から、南半球の真冬(氷点下)へ輸送する場合、梱包材(パッシブ)や温度制御コンテナ(アクティブ)がその温度差に耐えられるか。

  • 湿度と日照: 湿度による段ボールの強度低下や、直射日光によるパッケージの温度上昇リスク。

インフラと物理的リスクの評価

医薬品の中には、温度だけでなく「物理的な衝撃」に弱いもの(タンパク質が凝集してしまうバイオ医薬品など)も多く存在します。

  • 道路状況: 経由地や輸送先の道路の舗装状態。過度な振動や衝撃が加わるルートではないか。

  • 輸送モードの特性: 航空機の離着陸時の気圧変化や、海上輸送時の長期間の揺れが品質に与える影響。

セキュリティリスクの評価

偽造薬の混入や盗難を防ぐための評価です。

  • 盗難・ハイジャックの危険性: ルート上の治安状況。過去に医薬品の盗難が発生している地域を通らないか。

  • 安全な駐車場の有無: 長距離陸上輸送において、ドライバーが休憩する際にセキュリティが確保された駐車場(監視カメラ、フェンス等)があるか。

物流業者や製薬企業は、これらの評価項目を基に、リスクの「発生確率」と「影響の大きさ」をマトリクス化(FMEAなどの手法を利用)します。

もしリスクが高いと判定された場合は、「直行便に変更する」「より断熱性能の高い梱包材に変更する」「GPSとリアルタイム温度センサーを同梱する」といった対策を講じ、最終的に安全が証明されたルートと輸送手順だけが、GDPに準拠した正式な物流ルートとして承認されます。

 

作成 :薬剤師 菅沼一茂

 

10月内で株式会社丸総メディカルロジスティックスサイトは
株式会社丸総コーポレートサイト内(https://marusoh-el.co.jp/journal/medical/)に
統合されます。

丸総が実現する「流れ続ける物流」

株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:

  • 温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理

  • リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)

  • BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)

医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。

医薬品物流の見直し、ぜひ丸総にご相談ください

薬企業・卸企業・医療機関の皆様、
丸総が医薬品物流のパートナーとしてお力になります。

▶︎ [お問い合わせはこちら]

メディカル担当

電話:0548-32-0770

e-mail:sales@marusoh-el.co.jp

お問い合わせ

医薬品・医療機器の物流に関することや資料請求はお気軽にお問い合わせください