医薬品GDPの春先の逸脱
2026/02/20(2026/02/17)
医薬品GDP
こんにちは。
今回は医薬品GDPの春先の逸脱について考えてみましょう。
春先は非常に温度管理の難易度が上がる季節です。
冬の感覚で防寒対策を続けていると、急激な気温上昇に対応できず、輸送中や保管中の温度逸脱を招くリスクが高まります。
春先の温度逸脱のリスク要因とその対策について、GDPの観点から解説します。
春先に温度逸脱が起こりやすい理由
春は一年のうちで最も「寒暖差」が激しい季節です。GDP管理下では以下の3点が主な落とし穴となります。
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激しい日較差(1日の寒暖差) 朝晩は5℃以下まで冷え込む一方で、日中は20℃を超えることがあります。冬用の断熱梱包や設定のままだと、日中の車内や倉庫の熱だまりで上限温度の逸脱(25℃超えなど)が発生しやすくなります。
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直射日光による輻射熱 春の太陽光は意外と強く、配送車両の荷室や窓際の保管場所は、外気温以上に温度が上昇します。
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「冬モード」のオペレーションの残存 冬季の凍結防止対策(保温材の多用など)を継続していると、周囲温度の上昇に伴って内部温度が意図せず上がりすぎてしまいます。
逸脱が発生した際のGDP対応フロー
もし温度逸脱を検知した場合、GDPガイドラインに基づき、以下のステップで迅速に対応する必要があります。
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隔離 該当する医薬品を直ちに「使用不可」として識別し、適正な温度域の場所へ移動・隔離します。
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品質部門への報告 製造販売業者やQA(品質保証部門)へ速やかに報告します。
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影響評価 安定性データ(MKT値:平均分子動態温度など)に基づき、その逸脱が製品の有効性や安全性に影響を与えるか、メーカーが判断します。自己判断での出荷は厳禁です。
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原因究明とCAPA(是正措置・予防措置) なぜ防げなかったのか(梱包の選定ミス、ルートの遅延、放置など)を分析し、再発防止策を講じます。
春先の「逸脱ゼロ」に向けた予防策
① 梱包仕様の切り替え(ウィンターからサマーへ)
多くの物流現場では、季節ごとに梱包構成(バリデーション済みパッケージ)を切り替えます。
② 配送ルートの再点検
③ センシングの強化
まとめ
春先のGDP管理は、昨日までの冬の常識が通用しないという認識を持つことが第一歩です。季節の変わり目こそ、梱包資材の選定や配送オペレーションの「衣替え」を計画的に進める必要があります。
作成 :薬剤師 菅沼一茂
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