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医薬品GDPの機器の校正

2026/05/20(2026/05/07)
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医薬品GDP
医薬品GDPの機器の校正

こんにちは。

今回は機器の校正について考えたいと思います。

医薬品物流の現場では、温度計・温度ロガー・湿度計・はかり・圧力計など、さまざまな機器を使っています。
これらの機器が「正しい数値」を示していなければ、保管している医薬品の品質保証そのものが崩れてしまいます。

そのため、Good Distribution Practiceでは、使用する機器を定期的に「校正」することが重要とされています。

「校正」と「点検」の違い

現場では混同されやすいですが、意味は少し異なります。

点検

機器が正常に動くかを確認すること。

例:

  • 電源が入る
  • 表示が見える
  • センサー破損がない

校正

機器の表示値が「正しい基準」とズレていないか確認すること。

例:

  • 温度ロガー表示:5.8℃
  • 標準器表示:5.0℃
    → 0.8℃ズレている

つまり、
「動く」だけでは不十分で、正しい値を示しているかが重要です。

なぜGDPで校正が重要なのか?

例えば、冷所保管品を「2〜8℃」で管理している倉庫で、

  • 実際は9℃なのに
  • 温度計が「7℃」と表示していた場合

現場では異常に気づけません。

この状態が続くと、

  • 品質劣化
  • 出荷判定ミス
  • 回収リスク
  • 顧客クレーム
  • 行政指摘

につながる可能性があります。

つまり、
機器の誤差=品質リスクになります。

校正対象になりやすい機器

医薬品物流倉庫では、以下の機器が代表的です。

  • 温度計
  • 温度ロガー
  • 湿度計
  • 冷蔵庫温度監視装置
  • データロガー
  • はかり
  • 差圧計
  • フォークリフト温度センサー
  • 車載温度記録計

特に温度管理関連機器はGDP上の重要管理項目です。

校正で確認するポイント

① 校正期限

「いつ校正したか」

期限切れ機器を使用していないか確認します。

② 校正証明書

外部校正業者へ依頼した場合、

  • 校正日
  • 使用標準器
  • 測定結果
  • 誤差値

などが記載された証明書を保管します。

GDP監査ではよく確認されます。

③ 許容誤差

「どこまでのズレを許可するか」

例:

  • ±0.5℃
  • ±1.0℃

管理基準を超えた場合は、

  • 使用停止
  • 再校正
  • 影響調査

が必要になります。

現場で起こりやすい問題

よくある例

  • 校正期限切れに気づかない
  • 交換電池切れで表示異常
  • 落下後に未確認で継続使用
  • 校正済ラベルが剥がれている
  • 倉庫移設後に再確認していない

特に「壊れていないから大丈夫」は危険です。

GDP監査で見られるポイント

監査では次のような確認が行われます。

  • 校正台帳があるか
  • 校正周期は適切か
  • 不適合時の対応記録があるか
  • 使用停止ルールがあるか
  • 委託業者管理ができているか

「校正している」だけでなく、
記録として説明できる状態が求められます。

物流担当者向けの実務ポイント

現場では、次の3点を習慣化すると効果的です。

毎日確認

  • 表示異常
  • 破損
  • ラベル確認

月次確認

  • 校正期限
  • 記録保存
  • 異常履歴

異常時対応

  • 使用停止
  • 上長報告
  • 影響範囲確認

まとめ

医薬品GDPにおける機器校正は、
単なるメンテナンスではなく、

「医薬品品質を保証するための基礎管理」

です。

温度や湿度の数値は、
「正しい前提」で初めて意味を持ちます。

そのため、

  • 定期校正
  • 記録管理
  • 異常時対応
  • 校正期限管理

を確実に実施することが、GDP対応の重要ポイントになります。

 

作成 :薬剤師 菅沼一茂

丸総が実現する「流れ続ける物流」

株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:

  • 温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理

  • リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)

  • BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)

医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。

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