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医薬品GDPの雨季の対応

2026/04/08(2026/03/25)
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医薬品GDP
医薬品GDPの雨季の対応

こんにちは。

今回は雨季の対応について考えてみましょう。

日本の医薬品流通において、雨季(梅雨時期)は最もリスクが高まる季節の一つです。GDPの核心は「製造時の品質を患者さんに届くまで維持すること」ですが、雨季特有の「高温多湿」と「天候の急変」がその大きな障壁となります。

雨季における3大リスク

雨季の流通現場では、主に以下の3つのリスクが顕在化します。

① 湿度による品質劣化

カプセル剤や粉末剤、錠剤(特に吸湿性の高いもの)は湿気に非常に弱いです。

  • リスク: 湿気を吸うことで薬の成分が分解されたり、溶け出しが遅くなったり、最悪の場合はカビが発生したりします。

  • GDPの視点: 倉庫内だけでなく、トラックへの積み込み・荷降ろし(ドックシェルターの隙間など)での外気流入が命取りになります。

② 「結露」によるダメージ

雨季は「温度差」による結露が発生しやすい時期です。

  • リスク: 保冷車から湿度の高い外部へ荷出した瞬間、あるいは冷えた倉庫に温かい外気が入った瞬間に製品パッケージに水滴がつきます。

  • 影響: ラベルの剥がれ、外箱のふやけ、さらにはバーコードが読み取れなくなる「外装不良」を招き、製品価値を失わせます。

③ 配送遅延と「滞留」

台風や集中豪雨による交通網の遮断です。

  • リスク: 輸送ルートが通行止めになり、予定外の場所でトラックが長時間停車します。

  • GDPの視点: 停車中のトラックのコンテナ温度が、雨上がりの急激な晴天で一気に上昇し、温度逸脱を引き起こすリスクがあります。

GDPに基づいた「雨季対策」

GDPガイドラインの「施設・設備」および「輸送」の項目に沿った具体的な対策です。

倉庫・保管の対策

  • 温度マッピングの再確認: 夏場や雨季を想定した「最悪の条件下」での温度・湿度分布を確認し、ホットスポット(高温多湿になりやすい場所)に製品を置かないようにします。

  • 除湿設備の強化: 24時間の温湿度モニタリングを行い、しきい値を超えたらアラートが飛ぶシステムを導入します。

輸送・荷役の対策

  • ドックシェルターの密閉性向上: トラックを接車した際の隙間を最小限にし、雨滴や湿った外気の侵入を防ぎます。

  • 防水梱包の徹底: 輸送用パレットをストレッチフィルムで完全に覆う、あるいは遮熱・防水カバー(サーマルブランケット)を使用します。

  • 緊急時マニュアル(BCP): 道路冠水や土砂災害による立ち往生を想定し、近くの提携倉庫へ避難させるなどの「代替ルート・保管先」をあらかじめ決めておきます。

実務者へのアドバイス

雨季の管理で最も重要なのは目に見えない湿度の可視化です。

ポイント: 「温度は守っているから大丈夫」という油断が禁物です。雨季は温度は適正でも、湿度が80%を超えているという状況が容易に起こります。特に冷蔵品を扱う場合、結露対策として「急激な温度変化を避けるバッファ時間」を設けるなどの手順書の整備が有効です。

 

作成 :薬剤師 菅沼一茂

丸総が実現する「流れ続ける物流」

株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:

  • 温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理

  • リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)

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医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。

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