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医薬品GDPの車両導入時

2026/09/17(2026/09/04)
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医薬品GDP
医薬品GDPの車両導入時

こんにちは。

今回は車両導入時について考えてみましょう。

医薬品GDPに準拠した車両を新たに導入する際、一般的な物流車両の導入とは異なり、厳格な品質保証の手続きが求められます。

医薬品は温度変化や衝撃によって品質が劣化するリスクがあるため、「輸送中も倉庫と同等の環境を維持すること」が基本思想となります。

ここでは、GDP対応車両を導入する際に必ず押さえておくべき重要なポイントを分かりやすく解説します。

適格性評価(バリデーション)の実施

単に「クーラーが付いている車」を買えば良いわけではありません。その車両が医薬品を運ぶのに本当に適しているかを科学的に証明する適格性評価が必要です。導入時には以下のステップを踏みます。

  • 設計時適格性評価(DQ): 輸送する医薬品の要件(例:2〜8℃管理)を満たす断熱材や空調能力が設計されているかを確認します。

  • 据付時適格性評価(IQ): 冷却ユニットや温度センサーなどの機器が、設計通りに正しく設置されているかを確認します。

  • 運転時適格性評価(OQ): 車両が空の状態でクーラーやヒーターを稼働させ、設定した温度(例:庫内を5℃)を維持できるか、要件通りに動作するかを検証します。

  • 稼働性能適格性評価(PQ): 実際にダミーの荷物などを積み込んだ状態で走行し、想定される外気温(特に真夏と真冬の過酷な環境)でも庫内の温度が維持できるかを検証します。

温度マッピングとセンサーの最適配置

車両の荷室は、場所によって温度にムラができます(冷気の吹き出し口付近は冷えすぎ、ドア付近は外気の影響で温まりやすいなど)。

  • 温度マッピング: 空間内に複数の温度センサーを配置し、どこが最も温度が高くなりやすいか(ホットスポット)、どこが最も冷えやすいか(コールドスポット)を特定します。

  • センサーの設置: マッピングの結果をもとに、最もリスクの高い場所に本番運用用の温度モニタリングセンサーを設置します。

24時間の継続的モニタリングと警報システム

輸送中の温度は常に監視・記録されなければなりません。

  • 連続記録: 5分や10分などの一定間隔で継続的に温度データを取得・保存できるIoTセンサーやデータロガーを導入します。

  • アラーム機能: 万が一、渋滞や機器の故障で庫内温度が設定範囲(例:2〜8℃、あるいは15〜25℃など)を逸脱しそうになった場合、ドライバーや管理者に即座にアラームが飛ぶ仕組みが必要です。

運用ルールの策定(SOP整備)

ハードウェア(車両)が完璧でも、運用でエラーが起きては意味がありません。導入と同時に以下のような運用手順書を整備します。

  • 積み下ろし時のルール: ドアの開閉時は外気が入り込み、最も温度逸脱のリスクが高まります。ドアの開放時間を何分以内に収めるかなどのルールを定めます。

  • 温度逸脱時の対応: 万が一温度が逸脱してしまった場合に、誰に報告し、その医薬品をどう隔離・処理するかの手順を事前に決めておきます。

  • 定期的な校正とメンテナンス: 温度センサーが正しい数値を示しているか、年1回などの頻度で定期的な「校正(キャリブレーション)」を行う計画を立てます。

まとめ

GDP対応車両の導入とは、「車を買う」ことではなく、「移動する温度管理システムを構築し、それを科学的に証明する」プロセスです。

作成 :薬剤師 菅沼一茂

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丸総が実現する「流れ続ける物流」

株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:

  • 温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理

  • リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)

  • BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)

医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。

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