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医薬品GDPの文書化

2026/05/15(2026/04/23)
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医薬品GDP
医薬品GDPの文書化

こんにちは。

今回は文書化について考えてみましょう。

文書化は単なる書類作りではなく、品質を守るための“証拠”と“再現性の担保”です。

文書化の基本的な考え方

GDPでは次の2つが求められます。

  • やるべきことを文書で定める(手順書)
  • やったことを記録として残す(記録書)

つまり、
「ルール」と「実績」の両方を残すことが重要です。

文書の種類(物流現場でよく使うもの)

① 手順書(SOP:標準作業手順書)

日常業務のやり方を定めた文書です。

例:

  • 入出庫手順
  • 温度管理手順
  • 清掃・防虫防鼠手順
  • 逸脱発生時の対応手順

ポイント
・誰がやっても同じ品質になる内容にする
・曖昧な表現を避ける(例:「適切に」ではなく具体的に)

② 記録(Records)

実際に行った作業の証拠です。

例:

  • 温度記録(温度ロガー)
  • 清掃記録
  • 点検チェックリスト
  • 逸脱・苦情記録

ポイント
後から追跡できること(トレーサビリティ)
・改ざん防止(訂正ルールの明確化)

③ 品質関連文書

品質を維持するための管理文書です。

例:

  • 教育訓練記録
  • 変更管理記録
  • 自己点検(内部監査)記録
  • CAPA(是正・予防措置)

文書化の重要ポイント(現場でよく指摘される点)

① 最新版管理(版管理)

  • 古い手順書が現場に残っていないか
  • 改訂履歴が明確か

「最新版だけを使う」仕組みが必要

② 記録のリアルタイム性

  • 作業後まとめて記入 → NG
  • 実施時にその場で記録 → OK

後書きは信頼性が下がる

③ 記録の完全性(ALCOA原則)

代表的な考え方:

  • Attributable(誰が)
  • Legible(読める)
  • Contemporaneous(同時)
  • Original(原本)
  • Accurate(正確)

データインテグリティの基本

④ 訂正ルール

  • 修正液・塗りつぶし → NG
  • 二重線+署名+日付 → OK

「修正履歴が残る」ことが重要

よくある不備(監査で指摘されやすい)

  • 手順書と実作業が一致していない
  • 記録の未記入・記入漏れ
  • 温度逸脱の記録はあるが対応記録がない
  • 教育記録が形式だけで実効性がない

文書は「作ること」より
「運用されているか」が評価される

物流担当者向けまとめ

  • 文書は「やった証拠」=品質保証の根拠
  • SOPと記録はセットで考える
  • その場で記録、後書きしない
  • 修正は“消さずに残す”
  • 現場と文書の一致が最重要

作成 :薬剤師 菅沼一茂

 

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