なぜ冬場に凍結事故が起きるのか
冬場に凍結が起きやすい理由は、
日常業務の中に潜んでいます。
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冷蔵庫の設定温度を低くしすぎている
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冷気吹出口・庫内奥に直接置いている
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夜間・休日の外気温低下
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冬季の冷蔵車・保冷箱での過冷却
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保冷剤の使いすぎ・直置き
これらはすべて、
「冷やしすぎ」による凍結リスクです。

こんにちは。
今回はワクチンの冬場凍結対策について考えたいと思います。
冬場のワクチン管理で最も注意すべきリスクは、
高温ではなく凍結です。
ワクチンの多くは「2~8℃保存」とされていますが、
0℃以下に一度でも曝露されると失活する可能性があります。
しかも凍結は、
気づかないうちに起きやすいという点が
冬場の最大の特徴です。
冬場に凍結が起きやすい理由は、
日常業務の中に潜んでいます。
冷蔵庫の設定温度を低くしすぎている
冷気吹出口・庫内奥に直接置いている
夜間・休日の外気温低下
冬季の冷蔵車・保冷箱での過冷却
保冷剤の使いすぎ・直置き
これらはすべて、
「冷やしすぎ」による凍結リスクです。
GDP上の冬場凍結対策で重要なのは、
「2~8℃を下回らない仕組みを、意図的に作っているか」
という点です。
「冷蔵しているから大丈夫」ではなく、
下限温度を守る管理が必要になります。
① 冷蔵庫設定温度の考え方
設定温度は5℃前後を基本とする
「2℃ギリギリ設定」は凍結リスクが高い
季節ごとの設定見直しを実施する
② 保管位置の管理
冷気吹出口・ファン直下を避ける
床置き・壁際を避ける
ワクチン専用エリアを設定する
同じ冷蔵庫でも、場所によって温度は異なる
という前提が重要です。
③ 庫内温度モニタリング
下限温度(0℃付近)を重点的に監視
日常点検で最低温度を必ず確認
異常傾向があれば早期に是正
冬場は、
「常温=安全」ではありません。
冬季の作業場温度が低い
出入口付近での作業
外気が直接当たる場所
これらにより、
作業中にワクチンが冷やされすぎるケースがあります。
対策としては、
作業時間を短縮する
専用トレー・保冷箱を使用する
作業動線を最短化する
ことが有効です。
① 冷蔵車・保冷車の注意点
設定温度が低すぎないか確認
冬季モード・霜取り設定の確認
荷室内の温度分布を把握
② 保冷剤の使い方
ワクチンに直接触れさせない
必要最小限の使用量とする
緩衝材・仕切り材を併用する
「多く入れれば安心」は
冬場は逆効果になります。
③ 温度ロガーの活用
凍結リスク位置(低温側)に設置
下限アラーム設定を活用
回収後は必ずレビュー
冬場は、
「凍ったかどうか分からない」ケースが多く発生します。
その場合は、
直ちに隔離
出荷・使用停止
温度記録の確認
製造販売業者へ連絡
を行い、
現場判断での出荷は行わないことが原則です。
監査では、次の点が重点的に確認されます。
冬場に凍結リスクを認識しているか
下限温度に対する具体的対策
季節変動を考慮したSOP・教育
冬場特有の逸脱事例と是正対応
「夏場対策だけ」になっていないか、
必ずチェックされます。
ワクチンの冬場管理で最も大切なのは、
「冷やしすぎないことを、仕組みで守る」
ことです。
冬場の凍結対策は、
気づき・予防・記録の積み重ねであり、
GDP対応の成熟度が最も表れやすいポイントでもあります。
作成 :薬剤師 菅沼一茂
株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:
温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理
リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)
BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)
医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。
製薬企業・卸企業・医療機関の皆様、
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