医薬品GDPのコールドチェーン
2026/01/28(2026/01/21)
医薬品GDP
こんにちは。
今回はコールドチェーンについて考えたいと思います。
医薬品GDPにおけるコールドチェーンとは、
製造所から最終の医療機関・薬局まで、医薬品に定められた温度条件を一度も逸脱させることなく維持・管理する仕組みのことを指します。
これは単に「冷蔵庫で保管する」という意味ではなく、
保管・入庫・出庫・ピッキング・積込み・輸送・一時滞留といった、
物流のすべての工程を通じて温度管理が連続していることが重要です。
なぜコールドチェーンが重要なのか
コールドチェーンが重要な理由は大きく3つあります。
1つ目は、医薬品の品質確保です。
冷蔵保存医薬品や要冷蔵の注射剤・ワクチンなどは、
温度逸脱が起きると有効成分の劣化や品質低下が生じる可能性があります。
2つ目は、外観や試験で異常が分かりにくいという点です。
温度逸脱があっても、見た目では問題が分からないケースが多く、
そのまま使用されると患者さんへの影響につながります。
3つ目は、GDP監査で必ず確認されるポイントであることです。
PIC/S GDPでも、日本のGDPガイドラインでも、
コールドチェーン管理は「重点管理事項」とされています。
コールドチェーン管理の基本的な考え方
GDPでは、コールドチェーン管理について
「温度を守った」ではなく、「温度を守れたことを説明できる」ことが求められます。
そのため、以下の3点が基本になります。
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あらかじめ決められた温度範囲があること
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実際の温度を測定・記録していること
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逸脱時の対応ルールが決まっていること
特に重要なのは、「問題が起きなかったから大丈夫」ではなく、
問題が起きた場合に、誰が・どう判断し・どう記録するかが整理されていることです。
物流倉庫・輸送における具体的ポイント
物流現場では、次のような場面がコールドチェーンのリスクポイントになります。
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冷蔵庫からの一時取り出し時間
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ピッキング・検品時の常温暴露
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積込み待ちや仕分け時の一時滞留
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冷蔵車・保冷車の設定温度ミス
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温度ロガーの設置忘れ・回収漏れ
GDPでは、これらを
「起こり得るリスク」として事前に把握し、手順で管理しているかが見られます。
温度逸脱が起きた場合の考え方
万が一、温度逸脱が発生した場合でも、
すぐに廃棄と決めつけるのではなく、品質への影響評価を行います。
そのために必要なのが、
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温度ロガーなどによる客観的な記録
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逸脱時間・温度の把握
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製造販売業者への情報提供・判断依頼
つまり、コールドチェーン管理とは
「逸脱をゼロにすること」だけでなく、「逸脱時に正しく対応できる体制」を作ることでもあります。
まとめ
医薬品GDPにおけるコールドチェーンは、
冷やすことが目的ではなく、
品質を守れたことを証明する仕組みです。
日々の作業一つ一つが、
最終的には患者さんの安全につながっているという意識で
温度管理を行うことが、GDPの本質になります。
作成 :薬剤師 菅沼一茂
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