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医薬品GDPの雨季の倉庫清掃

2026/07/13(2026/06/26)
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医薬品GDP
医薬品GDPの雨季の倉庫清掃

こんにちは。

今回は雨季の倉庫清掃について考えてみましょう。

医薬品のGDPにおいて、倉庫の清掃管理は品質保持の基本中の基本です。特に雨季(梅雨や台風の時期)は、高い湿度や外部からの異物・害虫の侵入リスクが跳ね上がるため、通常期以上の厳格な管理が求められます。

雨季におけるリスクの本質

雨季の倉庫内では、主に以下のようなGDP上のリスクが発生します。

  • 微生物・カビの繁殖: 高湿度(一般的に相対湿度60%以上)はカビの温床となります。梱包資材(段ボール)が湿気を吸うと、医薬品本体の品質劣化だけでなく、カビ胞子の飛散原因になります。

  • 害虫・有害生物の侵入: 雨を避けるため、また湿気を好む虫(チャタテムシなど)が外部から侵入しやすくなります。

  • 外部からの汚染: 作業者の靴やフォークリフトのタイヤに付着した雨水や泥が、倉庫内に持ち込まれます。

雨季に強化すべき清掃・管理ポイント

雨季の清掃計画(SOP)には、通常ルーティンに加え、以下の「防湿」と「防汚」の観点を組み込む必要があります。

① 入出荷口(ドックシェルター・前室)の厳重な清掃と乾燥

外部と接するエリアは最も汚染リスクが高い場所です。

  • 水濡れの即時除去: 床面に侵入した雨水は、モップ等で即座に拭き取り、乾燥させます。濡れたまま放置すると、フォークリフトのタイヤで倉庫奥まで汚染が拡大します。

  • マットの頻繁な交換: 出入口に設置された吸水・除塵マットは飽和しやすいため、交換頻度を上げます。

② 壁際・床隅(デッドスペース)の重点清掃

カビや害虫は、空気の流れが滞る「隅」に発生します。

  • ラック裏・外壁面へのアプローチ: 壁際から医薬品を離して保管(ギャップの確保)しているはずですが、その隙間に埃が溜まっていないか徹底的にチェックし、乾燥した状態を保ちます。

  • 床面の「ドライ清掃」の原則: 雨季の拭き掃除は、原則として乾拭き(ドライ)、または揮発性の高いアルコール等を使用します。水拭きは倉庫内の湿度を無駄に上げる原因になるため避けます。

③ 梱包資材(段ボール)の衛生チェックと清掃

  • 医薬品が載っているパレットや外装段ボール表面の埃をモップや集塵機で清掃します。段ボールが湿気でふやけている場合は、カビのリスクがあるため、GDPに基づき速やかに適切な資材への詰め替えや隔離処置を行います。

GDPが求める「記録」と「モニタリング」

GDP監査において、「清掃を行いました」という口頭の報告は通用しません。 すべては記録(データ)で証明する必要があります。

管理項目 雨季の具体的なアクション GDP上の留意点
清掃ログ(記録簿) 清掃実施日時、実施者、使用した清掃具(アルコール等)を明確に記録。 計画通りに実施されているか、未実施がないかを管理者(責任意識)が承認。
温湿度モニタリング マッピングに基づき、特に湿気が溜まりやすいエリアの湿度を監視。 逸脱(湿度超過)が発生した場合の清掃・除湿アクションと連動させる。
ペストコントロール 捕虫器やトラップの点検頻度を上げる。 トラップ内の虫の種類や数の変化を記録し、清掃エリアの拡大や修正を行う。

まとめ:雨季を乗り切るGDP清掃マインド

雨季の倉庫清掃は、単に「見た目を綺麗にする」だけでなく、「微生物や湿気という目に見えないリスクを排除する品質保証活動」そのものです。

  • 濡らさない(靴やタイヤの水分を持ち込ませない)

  • 溜めない(埃や湿気をデッドスペースに放置しない)

  • 記録を残す(清掃とモニタリングの結果を完全にトレース可能にする)

この3原則を徹底し、SOP(標準作業手順書)に雨季特有の運用を落とし込むことが、監査に耐えうる強固なGDP管理体制につながります。

 

作成 :薬剤師 菅沼一茂

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