医薬品GDPの逸脱報告例
2026/08/27(2026/08/03)
医薬品GDP
こんにちは。
今回は逸脱報告例について考えてみましょう。
「逸脱」は隠すものではなく、品質を守るために記録し、再発防止につなげるための重要な活動です。
医薬品GDPでは、定められた手順や品質基準から外れた事象が発生した場合、速やかに記録・報告し、原因を究明して適切な是正措置(CAPA)を実施することが求められます。
保管温度の一時超過
発生日
2026年8月2日 14:20
発生内容
倉庫内温度記録計を確認したところ、保管エリアの温度が16℃(管理基準:1~15℃)となっており、約25分間基準を超えていた。
原因
空調機フィルターの目詰まりにより冷却能力が低下していた。
影響評価
- 保管製品を特定
- 温度逸脱時間を確認
- 品質部門で製品への影響を評価
- メーカーへ情報提供し品質確認を実施
品質への影響は認められなかった。
是正措置
- 空調フィルターを清掃
- 温度正常化を確認
- 該当製品を品質判定完了まで隔離保管
予防措置(CAPA)
- フィルター清掃を月1回から2週間ごとへ変更
- 温度異常警報受信時の対応手順を見直し
- 作業者へ再教育を実施
配送時の温度逸脱
発生内容
配送車の冷蔵庫温度が8℃を超え、最高10℃を約15分間記録した。
原因
配送中にドアの閉鎖が不十分であった。
影響評価
温度ロガーのデータを確認し、メーカーへ報告。品質への影響はないと判断された。
是正措置
配送車を点検し、ドアパッキンを交換。
再発防止
- 出発前点検項目へ「ドア完全閉鎖確認」を追加
- ドライバー教育を実施
誤出荷寸前で発見
発生内容
ピッキング後の確認時に、別ロット製品が混在していることを発見。
原因
保管棚の表示が不明瞭であった。
影響評価
出荷前に発見されたため、市場への影響なし。
是正措置
誤製品を除去し、正しい製品で再ピッキング。
再発防止
- 棚ラベルを大型化
- ロット確認をダブルチェック化
- 定期棚卸時に表示状態を確認
逸脱報告書に記載すべき項目
- 発生日・発生場所
- 発見者
- 逸脱内容
- 発生原因
- 影響評価
- 是正措置
- 予防措置(CAPA)
- 実施担当者
- 完了確認日
- 品質責任者の承認
まとめ
GDPでは、「逸脱ゼロ」を目指すだけでなく、逸脱を正確に報告し、原因を分析して再発を防止することが品質保証の重要な考え方です。報告が迅速で内容が具体的であるほど、適切な影響評価と改善活動につながります。現場では「隠さない・すぐ報告する・必ず記録する」という3つの基本を徹底することが、医薬品の品質と患者さんへの安全な供給を守ることにつながります。
作成 :薬剤師 菅沼一茂
丸総が実現する「流れ続ける物流」
株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:
-
温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理
-
リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)
-
BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)
医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。
医薬品物流の見直し、ぜひ丸総にご相談ください
薬企業・卸企業・医療機関の皆様、
丸総が医薬品物流のパートナーとしてお力になります。
▶︎ [お問い合わせはこちら]
メディカル担当
電話:0548-32-0770
e-mail:sales@marusoh-el.co.jp
