1. 温度逸脱(温度逸脱事例)
概要
冷所(2〜8℃)または室温(1〜30℃)で保管すべき医薬品が、空調設備の故障やドアの開閉過多により、規定温度を逸脱した状態で一定時間保管されていた。
原因
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空調機器の定期点検不足
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温度モニタリングアラームの設定不備
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関係者間の情報共有不足
対策
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温度ロガーとアラーム機能を連動させ、異常時の即時通知体制を構築
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空調機器の定期メンテナンス
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教育訓練による温度管理の意識向上
医薬品の流通過程において品質を確保するためには、医薬品GDPの遵守が不可欠です。しかしながら、倉庫内での運用においては、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。以下に代表的なトラブル事例とその背景、対応策を解説します。
概要
冷所(2〜8℃)または室温(1〜30℃)で保管すべき医薬品が、空調設備の故障やドアの開閉過多により、規定温度を逸脱した状態で一定時間保管されていた。
原因
空調機器の定期点検不足
温度モニタリングアラームの設定不備
関係者間の情報共有不足
対策
温度ロガーとアラーム機能を連動させ、異常時の即時通知体制を構築
空調機器の定期メンテナンス
教育訓練による温度管理の意識向上
概要
別の医療機関向けに仕分けられるべき製品が、誤って他の出荷先に送付された。
原因
ピッキング時のバーコード読み取りミス
作業者の確認漏れ
WMS(倉庫管理システム)の設定ミス
対策
ダブルチェック体制の強化
出荷検品工程の標準化
バーコード照合による機械的なミス防止
概要
保管中の段ボールにカビが発生、または外装が破損していたことで、出荷できない製品が発生。
原因
湿度管理の不備
パレットの清掃・点検不足
積載方法の不適切さ
対策
湿度ロガーによる記録と管理
定期的な庫内巡回・パレット点検
破損防止のための保管マニュアルの徹底
概要
医薬品保管エリアで虫やネズミの痕跡が発見された。
原因
防虫防鼠点検の頻度不足
搬入口付近の清掃不備
破損したシャッター・隙間の放置
対策
年間防虫防鼠計画の策定と実施
防虫用トラップの設置・定期交換
建屋の物理的修繕と点検
概要
製品の入庫・出庫記録に不整合があり、ロット単位でのトレーサビリティが確保できていなかった。
原因
手書き記録の転記ミス
システムへの入力遅延
記録保存のルール未徹底
対策
電子的記録管理の導入と教育
作業日報・記録簿のダブルチェック
GDP監査時の記録点検の強化
医薬品倉庫におけるGDPトラブルは、いずれも「人的ミス」「管理体制の不備」「設備の老朽化」といった要因に起因しています。各トラブルの発生メカニズムを理解し、予防的対策を講じることで、医薬品の品質と供給の安定を確保することが可能です。定期的な教育訓練・見直しを行うことが、GDPの本質的な遵守につながります。
作成 :薬剤師 菅沼一茂
株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:
温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理
リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)
BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)
医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。
製薬企業・卸企業・医療機関の皆様、
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