該当する製品の例
特別な条件が必要とされる製品には、次のようなものが含まれます。
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温度管理が厳格に求められる製品
例:2~8℃での冷蔵保管が必要なワクチン・バイオ医薬品など -
冷凍または超低温保管が必要な製品
例:-20℃以下や-70℃以下で保管する治療用抗体製剤など -
光や湿度に敏感な製品
例:遮光容器での保管が求められる医薬品、吸湿性の高い錠剤など -
取扱い上の特別な注意が必要な製品
例:麻薬・向精神薬、毒薬・劇薬、細胞治療製品など

こんにちは。
今回は特別な条件が必要とされる製品について考えてみたいと思います。
医薬品GDPでは、すべての医薬品が適切な品質で流通することを目的としています。
その中でも、通常の保管・輸送条件では品質が維持できない製品については、「特別な条件が必要とされる製品」として区分し、より厳格な管理を求めています。
特別な条件が必要とされる製品には、次のようなものが含まれます。
温度管理が厳格に求められる製品
例:2~8℃での冷蔵保管が必要なワクチン・バイオ医薬品など
冷凍または超低温保管が必要な製品
例:-20℃以下や-70℃以下で保管する治療用抗体製剤など
光や湿度に敏感な製品
例:遮光容器での保管が求められる医薬品、吸湿性の高い錠剤など
取扱い上の特別な注意が必要な製品
例:麻薬・向精神薬、毒薬・劇薬、細胞治療製品など
これらの製品を取り扱う際は、以下のような追加的な管理措置が必要となります。
保管設備の適格性確認
冷蔵庫や冷凍庫、遮光設備などの性能確認を実施
温度・湿度の継続的監視
温度ロガー等を用い、逸脱時には原因究明と是正措置を行う
輸送経路・手段の検証
温度マッピングやリスクアセスメントにより、適切な梱包・輸送条件を設定
緊急時対応計画の整備
停電や輸送中断などの際に品質を守るための対応手順をあらかじめ定める
医薬品GDPガイドライン第5章「保管及び輸送」においては、
「特別な条件下での取扱いを必要とする製品については、その条件を確実に維持するための措置を講じること」が求められています。
このため、通常の室温品と同一の手順ではなく、製品ごとにリスクに応じた管理体制を構築することが重要です。
「特別な条件が必要とされる製品」の管理は、単に温度を守るだけではなく、
事前のリスク評価
設備・輸送手段の適格性確認
継続的なモニタリング
異常発生時の迅速な対応
といった品質マネジメントサイクル全体での取組みが不可欠です。
これにより、患者に届く医薬品の品質・有効性・安全性を確保することができます。
作成 :薬剤師 菅沼一茂
株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:
温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理
リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)
BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)
医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。
製薬企業・卸企業・医療機関の皆様、
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