偽造医薬品とは
GDPにおける偽造医薬品とは、
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実際の成分と異なる
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本来の製造業者・製造番号などを偽装している
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真正性が確認できない
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無許可で製造された製剤
などを指し、品質・安全性が保証されない極めて危険な製品である。

こんにちは。
今回は偽造医薬品の流通防止について考えてみたいと思います。
GDPにおける偽造医薬品とは、
実際の成分と異なる
本来の製造業者・製造番号などを偽装している
真正性が確認できない
無許可で製造された製剤
などを指し、品質・安全性が保証されない極めて危険な製品である。
非正規ルートを介した調達・販売
盗難や紛失による不正市場への流出
返品医薬品の不適切な取り扱い
外部委託先の管理不備
オンライン市場や個人輸入を介する流通
GDPはこうしたリスクを最小化する仕組みづくりを求めている。
① 取引先の適格性確認
仕入先・販売先が法令を遵守した正規業者であることを検証する
登録証明や許可証を最新状態で確認
取引開始時および定期的な再評価を実施
② トレーサビリティの確保
ロット番号・使用期限・製造記録などの情報を適切に記録
出荷・受領・返品などすべての流通履歴を追跡可能に保管
電子システムを用いたデータの真正性保持
③ 受入時の確認強化
外観検査:破損、改ざん跡、ラベル不一致をチェック
納品書・注文書との照合
疑わしい場合は受入保留し、品質部門または製造販売業者へ連絡
④ 盗難・紛失対策
物理セキュリティ(監視カメラ、入退室管理)
輸配送時のセキュリティ確保(施錠、GPS、温度監視)
盗難時は直ちに当局・製造販売業者へ報告し、回収手順を起動
⑤ 返品医薬品の適正管理
未開封で温度逸脱がないなど、適格性基準を満たしたもののみ再販売
不適格な返品品は廃棄または隔離保管
返品を悪用した偽造混入リスクを排除
⑥ 外部委託先の監査と管理
倉庫・輸送会社がGDP適合であることを確認
委託業務の内容・責任を品質協定に明確化
定期監査・パフォーマンスレビューを実施
隔離保管(Quarantine)
製造販売業者または品質保証部門への即時通知
調査(Investigation)と原因究明
必要に応じて回収(Recall)の開始
当局(PMDA・都道府県等)への報告
不正品の流通拡大を防ぐため、迅速で連携した対応が求められる。
継続的教育訓練:従業員への偽造発見スキル向上
異常の早期発見のための SOP・チェックリスト整備
リスクベースアプローチによる重点管理
偽造医薬品の流通防止は、単なるチェック作業ではなく、
「サプライチェーン全体でのリスク管理」 が本質です。
GDPが求めるのは、
正規流通の維持
偽造品侵入の阻止
医薬品の完全性と患者安全の確保
物流部門・卸・輸送業者などすべてが連携することで、初めて確実な防止体制が成り立ちます。
作成 :薬剤師 菅沼一茂
株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:
温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理
リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)
BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)
医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。
製薬企業・卸企業・医療機関の皆様、
丸総が医薬品物流のパートナーとしてお力になります。
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