責任者
医薬品の適正流通基準(GDP)は、医薬品の品質を確保し、患者の安全を守るために定められた基準である。本基準において「責任者」は、倉庫管理・輸送業務を含む流通過程全般にわたり、品質保証および規制遵守を確実に実施するための中心的役割を担う。

こんにちは。
今回は医薬品GDPの責任者について考えて行きましょう。
医薬品の適正流通基準(GDP)は、医薬品の品質を確保し、患者の安全を守るために定められた基準である。本基準において「責任者」は、倉庫管理・輸送業務を含む流通過程全般にわたり、品質保証および規制遵守を確実に実施するための中心的役割を担う。
責任者は、組織の中でGDPに関する最終的な判断と承認を行う立場にある。
会社規模によっては、管理薬剤師や品質保証部門の長が兼任する場合がある。
責任者は、日常業務において品質リスクを監督し、必要に応じて是正措置を指示する権限を有する。
責任者は、以下の業務を遂行する。
品質保証
温度管理、在庫管理、輸送条件の遵守を監督する。
逸脱や不具合発生時には原因調査と是正・予防措置を指示する。
教育・研修
倉庫作業員、ドライバー、関連部門へのGDP研修を企画・実施する。
教育記録を整備し、再教育の必要性を判断する。
文書管理
手順書(SOP)、マニュアル、作業記録の整備・承認を行う。
GDP関連記録の保存状況を定期的に確認する。
委託管理
輸送業者や外部倉庫に対し、GDP遵守状況を監督する。
契約内容の妥当性を確認し、必要に応じて監査を実施する。
規制対応
行政当局による監査や査察に対応する。
法規制・ガイドライン改訂時に、社内体制を見直す。
責任者には、以下の資質・能力が求められる。
GDPガイドラインおよび関連法規の理解
品質管理・リスクマネジメントの知識
現場担当者との円滑なコミュニケーション能力
是正・予防措置を推進するリーダーシップ
規制当局や外部業者に対する説明責任を果たす力
責任者の職務は、形式的な役割に留まることなく、実効性を持って遂行されなければならない。
教育や現場改善を通じて「GDP遵守の文化」を組織全体に浸透させることが重要である。
責任者は「最後の砦」として、患者の安全と医薬品の品質を守る使命を負っている。
作成 :薬剤師 菅沼一茂
株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:
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