機器管理の基本的な考え方
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GDPでは、倉庫や輸送に用いる機器類が品質を左右する重要な要素とされています。
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特に「温度」「湿度」「清浄度」に関わる機器の適正管理は、医薬品の品質確保に直結します。
こんにちは
今回は医薬品GDPの機器について考えてみましょう。
GDPでは、倉庫や輸送に用いる機器類が品質を左右する重要な要素とされています。
特に「温度」「湿度」「清浄度」に関わる機器の適正管理は、医薬品の品質確保に直結します。
温度管理機器
冷蔵庫、冷凍庫、恒温室
温度ロガー、温湿度計、データ収集システム
保管・輸送関連機器
フォークリフト、搬送機械、コンベア
冷蔵車両、断熱容器
計測・監視機器
アラーム付き監視装置
バックアップ電源を備えた記録システム
清掃・衛生関連機器
防虫防鼠用の装置(捕虫器、トラップ)
清掃用具(HEPAフィルター付き掃除機など)
適格性評価(Qualification)
機器が意図した性能を発揮できることを検証。
例:冷蔵庫が2~8℃を安定維持できるかの確認。
定期的な校正(Calibration)
計測機器は誤差がないか定期点検を実施。
校正記録を残すことが必須。
保守点検・メンテナンス
故障を未然に防ぐために定期的な点検が必要。
不具合発生時は修理記録を残す。
清掃・衛生管理
機器が汚染源とならないよう、清掃計画に基づいて実施。
バックアップと冗長性
停電や機器故障時に備え、予備機や代替手段を確保。
機器の使用手順書を作成し、従業員が遵守する。
点検記録・校正証明書・修理履歴などを適切に保存。
トレーサビリティを確保することで監査対応にも有効。
機器の「導入 → 使用 → 点検 → 廃棄」までのライフサイクルを管理する。
特に温度管理機器のアラームは誰が確認し、どう対応するかを明確化しておく。
外部委託機器(例:輸送車両の冷蔵装置)もGDPの対象であり、委託先の管理状況を確認する必要がある。
医薬品GDPにおける「機器」は、単に使うだけでなく、性能の検証・定期校正・保守・文書化を徹底することが品質確保の鍵となります。
作成 :薬剤師 菅沼一茂
株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:
温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理
リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)
BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)
医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。
製薬企業・卸企業・医療機関の皆様、
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