CAPAとは
CAPA(是正措置および予防措置)は品質システムの中核を担う仕組みです。
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是正措置(Corrective Action):
発生した不具合・逸脱などの原因を特定し、再発防止のために行う対策。 -
予防措置(Preventive Action):
問題が発生する前に、潜在的なリスクを未然に防止するための対策。
医薬品GDPでは、単に「不具合を直す」だけでなく、原因を究明し、仕組みを改善することが求められます。
こんにちは。
今回はCAPAについて考えたいと思います。
CAPA(是正措置および予防措置)は品質システムの中核を担う仕組みです。
是正措置(Corrective Action):
発生した不具合・逸脱などの原因を特定し、再発防止のために行う対策。
予防措置(Preventive Action):
問題が発生する前に、潜在的なリスクを未然に防止するための対策。
医薬品GDPでは、単に「不具合を直す」だけでなく、原因を究明し、仕組みを改善することが求められます。
以下のような事象が発生した場合、CAPAの検討・実施が必要です。
輸送中の温度逸脱
保管エリアでの防虫発生
ピッキングミス・出荷誤り
文書手順の不遵守
内部監査や自己点検での指摘事項
苦情対応や品質情報からのフィードバック
これらの事象を放置せず、再発を防ぐための仕組み作りがCAPAの目的です。
事象の記録・報告
逸脱や不具合が発生したら、まず正確に記録し、責任者へ報告します。
原因調査(根本原因の特定)
表面的な要因ではなく、「なぜそれが起こったのか」を深掘りします。
→ 例:ヒューマンエラーではなく、教育不足や手順書不備が原因など。
是正措置の立案と実施
再発防止策を具体的に立案し、実行します。
例:作業手順の改訂、教育訓練の実施、設備点検の強化など。
効果確認(フォローアップ)
実施した対策の効果を確認します。
→ 同様の事象が再発していないかをモニタリングします。
予防措置の検討
他の業務や工程に同様のリスクがないかを検証し、予防策を講じます。
事象 | 是正措置 | 予防措置 |
---|---|---|
輸送時に温度逸脱 | 冷蔵庫設定温度の見直し、記録計の点検 | 出荷前確認リストの追加、ドライバー教育強化 |
防虫発生 | 清掃手順の再確認、トラップ設置強化 | 防虫管理業者との定期確認会の設定 |
ピッキングミス | 棚ラベル見直し、ダブルチェック導入 | ピッキングシステム改修、教育訓練実施 |
CAPAは、
「不具合を正す」ための対応ではなく、
「再発を防ぎ、品質文化を育てる仕組み」です。
医薬品の品質確保は、現場一人ひとりの改善意識から生まれます。
日常業務の中で「なぜ?」を大切にし、CAPAを通じてより良い物流管理を目指しましょう。
作成 :薬剤師 菅沼一茂
株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:
温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理
リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)
BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)
医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。
製薬企業・卸企業・医療機関の皆様、
丸総が医薬品物流のパートナーとしてお力になります。
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