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医薬品GDPと停電

2026/05/26(2026/05/14)
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医薬品GDP
医薬品GDPと停電

こんにちは。

今回は停電について考えてみましょう。

医薬品物流において「停電」は、単なる設備トラブルではありません。
温度管理・セキュリティ・出荷機能など、GDPの根幹に関わる重大リスクです。

特に近年は、猛暑・台風・地震などによる広域停電リスクが高まっています。
「停電してから考える」のではなく、“停電しても品質を守れる状態”を作っておくことがGDPでは重要です。

なぜ停電が危険なのか

停電が発生すると、倉庫では次のような影響が起こります。

  • 空調停止
  • 冷蔵設備停止
  • 温度モニタリング停止
  • シャッター・搬送設備停止
  • PC・WMS停止
  • 防犯設備停止
  • 照明停止

つまり、
「保管」「監視」「出荷」「記録」が同時に止まる可能性があります。

特に温度逸脱は、医薬品品質へ直接影響するため注意が必要です。

GDPで重要になるポイント

医薬品GDPでは、停電時にも以下を維持できるかが重要になります。

① 温度管理

最優先事項です。

  • 冷蔵庫
  • 定温倉庫
  • 保冷コンテナ

などは停電で急激に温度上昇する場合があります。

特に夏場は、数十分で逸脱リスクが発生することもあります。

そのため、

  • 非常用発電機
  • 保冷剤
  • 予備冷蔵設備
  • ドア開閉制限

などの対策が必要です。

② 温度記録の保全

停電時にロガーや監視システムが停止すると、

  • 温度が分からない
  • 逸脱時間が不明
  • 品質判断できない

という問題が発生します。

そのため、

  • バッテリー式ロガー
  • クラウド保存
  • UPS(無停電電源装置)

などを活用し、記録を残せる状態が重要です。

③ 出荷判定

停電中に出荷した製品については、

  • 保管温度
  • 停電時間
  • 影響範囲

を確認する必要があります。

確認できない場合は、
安易に出荷せず、品質部門・管理薬剤師判断が必要になります。

④ セキュリティ管理

停電時は防犯レベルが低下します。

  • 電子錠停止
  • 監視カメラ停止
  • 警報停止

などが起こるため、

  • 入退室管理
  • 巡回強化
  • 非常灯確認

も重要になります。

停電時の基本対応フロー

1. 安全確認

まずは人身安全を優先します。

  • フォークリフト停止
  • 暗所作業中止
  • 転倒防止

を実施します。

2. 停電範囲確認

  • 倉庫全体か
  • 一部設備のみか
  • 地域停電か

を確認します。

3. 温度影響確認

重要エリアを優先確認します。

  • 冷蔵庫
  • 定温室
  • 高額医薬品保管場所

などを優先監視します。

4. 記録

GDPでは「記録」が非常に重要です。

記録例:

  • 発生日時
  • 復旧日時
  • 最大温度
  • 対応内容
  • 判断者

後日の逸脱調査でも必要になります。

事前対策が最重要

GDPでは、
「停電が起きた後」より、
「停電しても維持できる準備」が重視されます。

そのため、

  • 停電対応手順書
  • 緊急連絡網
  • 発電機点検
  • UPS点検
  • 模擬訓練

を定期的に実施することが重要です。

まとめ

停電は短時間でも、

  • 温度逸脱
  • 品質リスク
  • 出荷停止
  • 記録欠損

につながる重大事象です。

医薬品GDPでは、

「停電しない」ではなく、
「停電しても品質を守れる」

という考え方が重要になります。

 

作成 :薬剤師 菅沼一茂

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