メディカルロジスティクスサイト

トップページ > 物流コラム

医薬品GDPの職員

2025/12/09(2025/11/28)
0
医薬品GDP
医薬品GDPの職員

こんにちは。

今回は職員について考えたいと思います。

医薬品GDPは、製造販売業者・卸売販売業者・物流事業者など、医薬品の流通に関わるすべての組織が遵守すべき基準です。

その実践には、現場で作業を行う「一般職員」と、体制を統括する「責任者」の役割分担が明確であることが重要です。

一般職員の役割と責務

(1)GDP遵守の基本行動

  • 手順書(SOP)に従った確実な作業

  • 作業記録の正確な記載

  • 異常発見時の速やかな報告

(2)保管・配送作業の適正化

  • 製品の取扱い(取り置き、棚入れ、ピッキング)の正確性

  • 温度管理区域の維持(冷所・室温など)

  • 損傷・破損・汚染リスクを避ける作業手順の遵守

(3)医薬品の完全性確保への貢献

  • ロット番号の取り間違い防止

  • 返却品・疑義品・損傷品の確実な識別

  • 防虫防鼠・清掃・衛生管理への協力

(4)教育訓練の受講

  • GDP教育訓練の定期受講

  • 新しい手順や変更内容の理解

  • 自己の適格性の維持

責任者の役割と責務

(1)品質マネジメントの統括

  • GDPに基づく品質システムの構築

  • 手順書の整備・維持管理

  • リスクマネジメントの導入

(2)業務の適格性保証

  • 職員の教育訓練計画の立案

  • 適正な人員配置

  • 監査(自己点検)の実施と改善指示

3)温度管理・設備管理

  • 温度ロガーデータの確認と評価

  • 冷所設備・空調設備の維持管理の確認

  • 適格性評価(バリデーション・校正)の実施管理

(4)逸脱・苦情・回収対応の主導

  • 逸脱発生時の調査と記録

  • 再発防止策(CAPA)の策定

  • 苦情対応の判断と関係者への連絡

  • 製品回収時の指揮

(5)セキュリティ・偽造防止対策の責任

  • 不正アクセス・盗難予防策の整備

  • 受入確認(真正性チェック)のルール設定

  • 特別管理品への追加管理措置の整備

一般職員と責任者の関係性

(1)責任者は「仕組み」を作り、職員は「実行」する

  • 責任者:運用体制とルールを構築

  • 一般職員:現場で正確に遂行し、問題を報告

(2)双方向のコミュニケーションが必須

  • 職員:異常や疑義の迅速な報告

  • 責任者:フィードバックと改善策の共有

まとめ

医薬品GDPにおいて、

  • 一般職員は“現場で完全性を守る担い手”
  • 責任者は“全体の品質を保証する司令塔”
    です。
    両者がそれぞれの役割を理解し、連携することで、医薬品の品質と供給の信頼性が確保されます。

 

作成 :薬剤師 菅沼一茂

丸総が実現する「流れ続ける物流」

株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:

  • 温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理

  • リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)

  • BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)

医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。

医薬品物流の見直し、ぜひ丸総にご相談ください

製薬企業・卸企業・医療機関の皆様、
丸総が医薬品物流のパートナーとしてお力になります。

▶︎ [お問い合わせはこちら]

メディカル担当

電話:0548-32-0770

e-mail:sales@marusoh-el.co.jp

お問い合わせ

医薬品・医療機器の物流に関することや資料請求はお気軽にお問い合わせください