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医薬品GDPのお悩み

2025/08/28(2025/08/18)
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医薬品GDP
医薬品GDPのお悩み

こんにちは。

「医薬品GDPのお悩み」について、現場でよく聞かれる声を整理してみましょう。

温度管理が思うようにいかない

  • お悩み:「倉庫や車両の温度を安定させるのが難しい」「夏や冬の季節変動に対応できない」

  • 解説:GDPは「温度逸脱ゼロ」が理想ですが、現実には難しいことも多いです。そのため、単に“温度を一定に保つ”よりも“温度変化を記録し、リスク評価の根拠を持つ”ことが重要です。温度ロガーやマッピングを活用し、「なぜ許容範囲と判断できるのか」を説明できる体制が求められます。

書類や記録が多すぎる

 

  • お悩み:「記録やSOPが増えすぎて管理が大変」「実務より書類作りに追われる」

  • 解説:GDPはトレーサビリティが命です。書類は“第三者が見ても一連の流れが追える”ことが目的。実務を止めるほどの事務作業は本末転倒ですが、記録を省略しすぎるのもリスクです。最近は電子化(電子署名・クラウド保管)で負担を減らす工夫も進んでいます。

 

業者選定の基準がわかりにくい

 

  • お悩み:「輸送業者や倉庫業者を選ぶとき、どこまでチェックすればよい?」

  • 解説:GDPでは委託先の管理体制も責任範囲に含まれます。温度管理、防虫防鼠、SOPの整備、監査対応力などを総合的に確認する必要があります。「安いから」ではなく「品質を守れるか」を基準にするのがポイントです。

 

現場と管理部門で温度差がある

 

  • お悩み:「現場は『手間が増える』と不満、管理部門は『規制だから徹底』と押し付け気味」

  • 解説:GDPは“規則だから守る”ではなく、“患者さんに安全な薬を届けるため”のもの。この共通認識が欠けると摩擦が起きます。研修や社内勉強会で「なぜGDPが必要か」を現場に伝えることが解決の糸口です。

 

逸脱が起きたときの対応に迷う

 

  • お悩み:「温度逸脱が出たけど、どこまで報告すべき?」「返品?使用可能?」

  • 解説:逸脱は“隠す”のではなく“評価する”もの。まずは事実を記録し、影響範囲をリスクアセスメントで確認します。社内規程や製薬会社との協議を経て判断するのが正しい流れです。

 

まとめ

医薬品GDPのお悩みの多くは、

  • 温度(環境管理)

  • 記録(トレーサビリティ)

  • (理解不足や温度差)
    に集約されます。

完璧にやろうとすると苦しくなりますが、「患者に安全な医薬品を届ける」という原点に立ち返ると、必要な優先順位が見えてきます。

 

作成 :薬剤師 菅沼一茂

丸総が実現する「流れ続ける物流」

株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:

  • 温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理

  • リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)

  • BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)

医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。

医薬品物流の見直し、ぜひ丸総にご相談ください

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