BCPとは
BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)とは、
地震・台風・火災・感染症などの災害や緊急事態が発生した際にも、重要な業務を継続または早期に再開するための計画をいいます。
医薬品の流通においては、供給停止=医療現場への影響に直結するため、BCPは極めて重要な要素です。

こんにちは。
今回は医薬品BCPについて考えてみましょう。
BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)とは、
地震・台風・火災・感染症などの災害や緊急事態が発生した際にも、重要な業務を継続または早期に再開するための計画をいいます。
医薬品の流通においては、供給停止=医療現場への影響に直結するため、BCPは極めて重要な要素です。
医薬品のGDPガイドラインでは、
「品質システム」や「リスクマネジメント」の枠組みの中で、
緊急事態時における供給継続の確保やリスク低減策が求められています。
BCPは、単なる災害対応計画ではなく、品質リスク管理の一部として位置づけられるものです。
医薬品供給の途絶防止
保管中医薬品の品質維持
職員・設備の安全確保
関係先(取引先・行政・医療機関)との連携維持
地震、台風、洪水などの自然災害
停電・断水・通信障害
感染症の流行
火災・爆発・有害物質漏えい
システム障害・サイバー攻撃
輸送経路の遮断や燃料不足
| 項目 | 内容例 |
|---|---|
| ① 目的と基本方針 | 医薬品供給継続を最優先とする方針を明記 |
| ② 優先業務の特定 | 出庫・出荷・温度管理など重要業務を抽出 |
| ③ 代替手段の確保 | 代替倉庫・代替輸送・非常用電源など |
| ④ 連絡体制の整備 | 緊急連絡網・指揮命令系統の明確化 |
| ⑤ 訓練・教育 | 年1回以上のBCP訓練を実施し課題を改善 |
| ⑥ 記録・見直し | 訓練結果や実災害対応を記録・更新 |
停電時の温度管理(非常電源、保冷剤、データロガー)
在庫の保全と移送判断基準
輸送中断時の対応(配送ルート変更、委託輸送先との連携)
災害後の施設点検・品質確認手順
委託保管・輸送業者にもBCPの整備を求める
相互に情報共有できる体制を構築
契約書や適格性評価の中でBCPの有無を確認
BCPは「作って終わり」ではありません。
年次訓練の実施
訓練結果に基づく改訂
新たなリスク(気候変動、感染症など)への対応更新
医薬品GDPにおけるBCPは、
「品質を守りながら、供給を止めないための仕組み」です。
平常時の備えと訓練こそが、有事の際の信頼と安定供給を支えます。
作成 :薬剤師 菅沼一茂
株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:
温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理
リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)
BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)
医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。
製薬企業・卸企業・医療機関の皆様、
丸総が医薬品物流のパートナーとしてお力になります。
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