メディカルロジスティクスサイト

トップページ > 物流コラム

医薬品GDPのまとめ

2025/08/20(2025/06/03)
0
医薬品GDP
医薬品GDPのまとめ

こんにちは。

8月も20日になって来ましたね。

今回は医薬品GDPを振り返って考えてみましょう。

医薬品GDPとは?——“安心”を運ぶ見えない手綱

私たちが薬を手にするとき、それは薬局や病院の棚に並んでいます。でも、その薬がそこに届くまでには、いくつもの人の手と、きちんとした“ルール”が関わっています。そのルールのひとつがGDPになります。

GDPは、簡単に言えば「医薬品が品質を保ったまま、安全・確実に患者さんに届くようにするためのガイドライン」です。製造から配送、保管、そして最終的に医療機関や薬局に届くまで、すべての過程に「きちんと」した管理が求められるのです。

なぜGDPが必要なのか?

医薬品は“モノ”であると同時に“命を守る道具”でもあります。その品質が少しでも損なわれると、治療効果が落ちたり、副作用を引き起こしたりする可能性があります。

たとえば、温度に敏感なワクチンや注射剤が、猛暑の中で温度管理されずに運ばれていたらどうなるでしょうか?
あるいは、偽造薬が正規ルートに紛れ込んでしまったら?
そうしたリスクを未然に防ぎ、安心して医薬品を使ってもらうためにGDPがあるのです。

GDPの基本的な考え方

GDPでは、主に次のような点が重視されます。

  1. トレーサビリティ(追跡可能性)
    「いつ、どこで、誰が、何をしたか」が分かる記録が必要です。

  2. 温度管理
    医薬品に適した温度帯で保管・輸送されているかを確認します。

  3. 偽造防止・不正防止
    正規品以外が混入しないよう、セキュリティ対策を講じます。

  4. 教育訓練
    関係者すべてがGDPの意味と自分の役割を理解していることが重要です。

  5. 文書化・記録の保存
    「言った」「やった」だけでなく、「記録がある」ことが大前提です。

現場ではどんな工夫がされている?

医薬品の倉庫や物流センターでは、さまざまな工夫がされています。

  • 24時間の温度モニタリング

  • 冷蔵品用の専用ルート

  • 盗難防止のための監視カメラや施錠管理

  • 破損や汚染を防ぐ梱包方法

  • 出荷前のダブルチェックや自動記録装置の導入 など

これらの対応は、「過剰なコスト」ではなく、「信頼を守るための投資」といえます。

物流担当者が果たす役割

倉庫で働く人や配送を担う人は、GDPの最前線にいます。
たとえば「荷降ろしのときに箱が潰れていた」「冷蔵品なのに常温で来た」――こうした
“気づき”をスルーせず、すぐに報告することが大切です。
物流の現場は、医薬品の“品質のバトン”をつなぐ重要な場。そこに関わる人ひとりひとりの意識と行動が、患者さんの安心へとつながっていきます。

おわりに:GDPは「見えない品質保証」

GDPは、一般の人にはなかなか見えないものです。
でも、それが正しく守られているからこそ、薬は“当たり前”のように薬局にあり、“当たり前”のように効くのです。

だからこそ、物流に関わる私たちは、見えないところで「信頼」を支えているという誇りを持って働きたいですね。

作成 :薬剤師 菅沼一茂

丸総が実現する「流れ続ける物流」

株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:

  • 温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理

  • リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)

  • BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)

医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。

医薬品物流の見直し、ぜひ丸総にご相談ください

製薬企業・卸企業・医療機関の皆様、
丸総が医薬品物流のパートナーとしてお力になります。

▶︎ [お問い合わせはこちら]

メディカル担当

電話:0548-32-0770

e-mail:sales@marusoh-el.co.jp

お問い合わせ

医薬品・医療機器の物流に関することや資料請求はお気軽にお問い合わせください