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医薬品GDPに基づく医薬品倉庫の業者選定

2025/08/08(2025/06/06)
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医薬品GDP
医薬品GDPに基づく医薬品倉庫の業者選定

こんにちは。

明日からお盆休みの方も多いかと思います。

8/9-17でお休みですと9連休でしょうか。

今回のコラムは業者選定についてになります。

医薬品の品質を最終消費者まで確実に保持するためには、保管・流通の各段階での適切な管理が必要です。

特に医薬品倉庫は、製造販売業者と医療機関・薬局をつなぐ重要な中継点であり、その管理レベルが医薬品の品質保持に直結します。

よって、GDPに適合した倉庫業者の選定が極めて重要です。

1. GDPとは何か

GDPは、医薬品の流通過程における品質保証のための国際的な基準であり、日本では厚生労働省が2018年に「医薬品の適正流通基準ガイドライン」として通知しています。以下の要素が柱となります:

  • 適切な温度管理

  • トレーサビリティ(追跡性)の確保

  • 偽造・汚染・劣化の防止

  • 教育訓練と手順書の整備

  • 品質マネジメントシステムの導入

2. 業者選定の重要性

医薬品保管を外部委託する場合、その業者がGDPガイドラインを遵守していなければ、医薬品の品質が損なわれ、最終的には患者の安全が脅かされる可能性があります。業者選定は、単に価格や納期だけでなく「品質と信頼性」に基づいて行うべきです。

3. 業者選定における主な評価ポイント

① 施設・設備の整備状況

  • 温湿度管理システムの有無(例:空調・冷蔵設備、温度ロガー)

  • 防虫・防鼠・防塵対策の実施状況

  • セキュリティ対策(入退室管理、監視カメラ等)

② 品質管理体制

  • GDPに基づいたSOP(標準作業手順書)の整備状況

  • 品質責任者・教育訓練の体制

  • 異常・逸脱時の報告と対応手順の整備

③ 実績と信頼性

  • 過去の監査・査察の結果

  • 他の製薬企業との取引実績

  • 安定した業務継続体制(BCP:事業継続計画)

④ 文書と記録の管理

  • 保管温度記録の保存期間と提供方法

  • トレーサビリティ情報の記録・開示対応力

  • 輸送業者との連携と一貫した記録保持

4. 監査の実施

業者選定にあたっては、書類確認だけでなく、実地監査が極めて有効です。監査では以下の視点が重要です:

  • 実際の倉庫運用がSOPに従っているか

  • 品質リスクがコントロールされているか

  • 教育訓練や温度逸脱時の対応が実践されているか

5. 契約の明確化とリスク分担

委託契約書には、GDPの遵守義務、逸脱時の責任分担、記録の保管・開示、監査の受け入れ、緊急対応などを明記することが必要です。曖昧な契約はリスクの温床になります。

おわりに

医薬品倉庫の業者選定は、製品の流通における品質保証の要であり、単なる業務委託ではありません。自社の品質方針に合致し、GDPに基づいた運用が確実に行えるパートナーを選定することが、製造販売業者としての責務であることを再認識しましょう。

丸総が実現する「流れ続ける物流」

株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:

  • 温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理

  • リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)

  • BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)

医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。

医薬品物流の見直し、ぜひ丸総にご相談ください

製薬企業・卸企業・医療機関の皆様、
丸総が医薬品物流のパートナーとしてお力になります。

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