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医薬品GDPの品質リスクマネジメント

2025/10/10(2025/09/30)
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医薬品GDP
医薬品GDPの品質リスクマネジメント

こんにちは。

今回は医薬品GDPの品質リスクマネジメントについて考えたいと思います。

品質リスクマネジメントとは

  • 定義:医薬品の品質に影響を及ぼす可能性のあるリスクを体系的に特定・評価し、適切に管理・監視する一連のプロセス。

  • 目的:品質問題を未然に防ぎ、患者の安全を守ること。

  • GDPにおいては、輸送・保管・流通過程のあらゆるリスクに対応する必要がある。

基本原則

  • 科学的知識と経験に基づく判断

  • リスクの大きさに比例した対応(リスクベースアプローチ)

  • 文書化と透明性の確保

  • 継続的改善:リスク評価は一度で終わりではなく、定期的な見直しが必要。

リスクマネジメントの流れ

  • リスク特定

    • 例:温度逸脱、輸送中の破損、セキュリティリスク、虫害など

  • リスク分析・評価

    • 発生確率 × 影響度 × 検出可能性でリスクレベルを判断

  • リスクコントロール

    • 回避、低減、移転(委託)、受容のいずれかを選択

  • リスクレビュー

    • 定期的に評価を見直し、改善を加える

  • コミュニケーション

    • 関係者間で情報を共有し、共通認識を持つこと

 

 

GDPで想定されるリスク例

  • 温度管理リスク:夏季・冬季輸送時の温度逸脱

  • 倉庫リスク:空調不具合、害虫混入、誤ピッキング

  • 輸送リスク:交通事故、盗難、輸送容器の破損

  • 文書管理リスク:記録の紛失、誤記、改ざん

  • 委託リスク:委託業者のGDP未順守

実務での活用例

  • 温度マッピング結果をリスク評価に反映

  • SOP(手順書)作成時にFMEAやリスクマトリクスを活用

  • 苦情や逸脱事例をフィードバックし、リスク再評価

  • 輸送ルート選定や保冷箱の仕様決定にリスク分析を利用

まとめ

  • 品質リスクマネジメントは 「患者の安全を守る」ための中心的仕組み。

  • GDP業務のあらゆる場面にリスク思考を持ち込むことが重要。

  • 「想定外」を減らし、発生した場合も被害を最小限に抑えることが実践的なゴール。

 

作成 :薬剤師 菅沼一茂

 

丸総が実現する「流れ続ける物流」

株式会社丸総では、以下を核とした医薬品物流を構築・運用しています:

  • 温度帯別対応(2〜8℃、15〜25℃)の厳格管理

  • リアルタイム可視化と履歴追跡(トレーサビリティ)

  • BCP設計支援(代替ルート、緊急便、優先出荷)

医薬品が「ない」では済まされない世界だからこそ、制度も物流も“想定外”に備えることが必要なのです。

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